橋下知事、討論会でまた教員批判 「教育には競争必要」(asahi.com 2008年11月25日)
大阪府の橋下徹知事や府教育委員らが直接、府民と意見を交わす府民討論会が24日、大阪市内で開かれた。テーマは「大阪の教育を考える 教育日本一をめざして」。参加者からは競争を強いることに疑問の意見も出されたが、全国学力調査の成績向上をめざす橋下知事は、子どもが将来の夢を実現するためには競争に耐える力をつけることが必要と持論を訴えた。
教育について議論することはとても大事なことだと思いますし、知事と教育関係者や府民との間でなされている議論が、参加者以外の教育関係者や府民に広く知られることも必要なことだと思います。
その観点では、朝日の報道だけでは何がどう議論されていたのかさっぱりわかりません。
限られた紙面ですから当然のことですが。
そこで大阪府のホームページを見てみました。
ありました。
http://www.pref.osaka.jp/kyoisomu/plan/forum.htm
11月24日の討論会の分はまだアップされていませんが、前回分(10月26日の概要)は読めます(pdf)。
興味や関心のある方はどうぞ。
しかし、別に日本一を目指さなくてもいいのではないかと思うのですが。
このあたりに橋下知事の教育観が表れているのかも知れません。

競争は絶対に必要で、試験はまさにその手段なのですが、文部省の試験で測れるモノだけが成績の全てかという教育学的な問題はおいといて、なにより、競争以前の段階で振り落とされている子供や家庭については、見ざる聞かざるなのがアレですね。
大阪府は<市町村別の就学援助を受けている児童と生徒の在籍率>については頬被り。<教員の質>なんぞよりも、親の所得と成績との相関の方が遥かに高いでしょう(全国的にも、親の所得と子供の成績は有意な正相関です)。
試験の成績で<悪い教師><悪い学校>をあぶり出そうとすると、別のものをあぶり出してしまうはずなんですが、どうするんでしょうねえ。大阪って、全国平均の4倍なんですよねえ、就学援助を受けている児童生徒が3割を超える市町村の割合が(約35%)。
大阪の話ではないですが、親族の話では共働きの女性教師がばたばたと辞めて行っているとか。
「悪い学校」を「悪い教師」のせいにすれば大阪でもこうした「立ち去り」が増えていくのではないでしょうか。
仮想敵としては「親の経済状況」よりも「日教組」の方が大向こうのウケがいいのでしょう。
不適格な教師そのものは実際にいるようですが、教師全体のレベルが低いから教育が腐っているんだなんてのは医者たたきと同じ構図です。一部のおかしい例をことさら取り上げて全体をたたき、「つぶすべき敵」とレッテルを貼る(つぶやきブログで散見された法曹たたきも同じですね)。
矢折れ弾尽きどんどん退職しても、もともと教員には免状を持っていてもなかなかなれないので、「私が死んでも代わりはいるもの」状態だからおっけー。予算の圧縮にもなって知事先生は大喜び。
医師免もそうしよう、なんて意見が、例えば池田信夫さんのブログなんかで大いに受けてますよ。ロースクールも同じ狙いだったのですよね?
>別に日本一を目指さなくてもいいのではないかと思うのですが。
私もそのようには思います。
でも、有る程度の競争は必要だとは考えています。
勝った負けたをある程度経験させ、自分より優れている人が居る事を素直に認め、今度は勝ってやるぞというような反骨精神を抱かせたり、そういう競い合いをある程度は体感させておかないと、いざ社会へ放り出されたとき、路頭に迷う人達が増えてしまっているような気がしてなりません。
書いてて、ふと思ったのですが,昔は結構プロセスを尊重してもらえた風潮が社会でも多かったような、でも最近は結果ばかりを問われる風潮が多い気がします。(終身雇用の崩壊のせいかな)
私の気のせいだろうか・・・。