羽賀研二、渡辺二郎両被告に無罪判決 大阪地裁(asahi.com 2008年11月28日12時4分)
この事件は、有名人が起訴された事件程度の興味で事件の中身はほとんど知りませんでした。
この記事によると
検察側は、羽賀被告が01年6~7月、東京の医療コンサルタント会社の未公開株を実際には1株40万円で取得する事実を伏せたまま、知人で不動産会社社長の男性に3倍の1株120万円で売りつけ、300株の購入資金など計約3億7千万円を詐取したとして起訴。
ということらしいのですが、ほんまかいな、という感じで、起訴状を見てみないとにわかに信じられないです。
購入価格を正直に言わないと詐欺になるんでしょうか?
われわれが普段買い物をするときには、商品の仕入れ価格がいくらなんてことは考えていないはずです。
売値と商品の価値を自己判断して買っているはずです。
1株40万円で取得する事実を伏せたとしても、それだけで詐欺になるとは思えないのです。
被害者と称する人物が、自己の判断で購入価格を決定したのならば詐欺になりませんし、この場合の判断とは、未公開株が将来どの程度の価値になるかということが重要であり、羽賀被告人側がその株をいくらで購入したかは関係がないはずです。
羽賀被告人側が、株の将来価値の判断を誤らせるような間違った情報を故意に与えたというのであれば、その点をもって詐欺と構成することは可能だと思いますが、羽賀被告人側の取得価格は、被害者側の購入時点における株の将来価値の判断において決定的な情報ではないと思うのですが。。。
報道どおりの起訴だとすると、ものすごく筋悪の起訴のように思います。
検察は控訴できるんでしょうか?
念のために他紙の報道も見てみますと
産経ニュースでは
検察側は、羽賀さんが知人男性に対し、未公開株は上場後に何十倍にもなると購買意欲をあおった上、1株40万円で取得したことを隠し、1株120万円で入手したと誤信させて売りつけたと指摘。一方、羽賀さんは「被害者は取得額の3倍と知った上で株を購入していた。詐欺にあたらない」と反論した。
とまとめています。
「未公開株は上場後に何十倍にもなると購買意欲をあおった上、」という指摘がありますが、どうもこの点で騙したとは書いてないようです。そう読めます。
読売でも
羽賀被告は、2001年6~10月、大阪市内の不動産会社社長に対し、東京都内の医療コンサルタント会社(02年に破産)の未公開株を取得した額を実際の3倍の1株120万円と偽り、3億7000万円を詐取。
と書いてますね。
追記
http://news.livedoor.com/article/detail/3919764/
晴れやかな笑顔だった羽賀さんだが、検察には批判をぶつけた。「やっぱり99・9%、無罪なんて出ないじゃないですか。本当に脅しみたいな求刑(8年)だった」と有罪を意識させられたといい「無理やり逮捕されて、恐喝で逮捕されてたのに恐喝未遂になったり、拘置期限ぎりぎりに詐欺を立件してきたり、起訴してきたり、訳がわかんない展開だった。あまりにもひどい」と興奮気味に言葉を並べた。「(拘置された8か月間は)すべてを失った喪失感で、もう死にたいと思う毎日でした。でも、生きていて良かったです」と無罪の実感をかみしめていた。近日中にも会見を行う予定だ。
なんとなく感熱紙さんの憶測が裏付けられているようなコメントです。
もともと筋悪な事件の捜査が迷走して、最後に最も筋から外れた起訴をしちゃったのではないでしょうか。
8年という求刑もたしかに重過ぎるように思います。

産経ニュースの判決要旨
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/081128/trl0811281938011-n1.htm
羽賀被告が被害者とされる知人男性に、買値の3倍という「不当な」高値で未公開株を売りつけた、そして羽賀被告がそのような「ボロもうけ」を上乗せしていたとは、被害者の知人男性は全く知らなかった。幾らで入手したのか買い手に伝えず、羽賀被告が「ボロもうけ」を上乗せしたのは詐欺罪だ。検察の論理構成はこの「3倍ボロもうけの上乗せ価格は詐欺だ」を出発点にして、詐欺の高値で売りつけたのだから売買契約は無効であり、無効だから被害者側は代金の返還請求権(=債権)があり、その返還請求権(=債権)を羽賀被告と渡辺被告の両名が脅かしてチャラにさせたから脅迫罪成立だ。つまりは3倍ボロ儲けは詐欺か否かが争点と言うことになる。
でもトケンさんもエントリ本文で言っているように、売り手が幾らで仕入れたか明らかにしないのは「詐欺」だ、という検察の理屈自体がちょいとお粗末な気がする。
この検察の理屈で詐欺罪になるなら、仕入れ値に利益を上乗せしたのが売値であり、幾らの利益を乗せたのか、すなわち幾らで仕入れたモノなのか、それを買い手に悟られないように売るのが商売人の腕の見せ所、という商人の理屈は全て詐欺罪になってしまう。ガラクタ市で二束三文で仕入れた品物を、由緒と来歴の確かな「お宝」として高く売る骨董屋など、それこそ詐欺罪になってしまう。テレビのお宝鑑定で「う~むいい仕事してますなぁ~」が口癖の骨董焼き物店の主人など、常習詐欺犯になってしまうのが検察の理屈だ。
今回の捜査を担当した検察官、商売上の手管で儲ける=倫理道徳に反する悪いこと、という先入観があるように思える。
私は、正直羽賀被告は有罪だと思います。
しかし、やはり裁判官というのは検察の犬ですので
今回の無罪判決は正解だと思います。
裁判官は今まで出世のために有罪判決を連発してきました。
しかし、裁判制度を目の前にした現在、
裁判官は疑わしきは罰せずを貫いたのでしょう。いい事だと思います。
それと、やはり裁判はどの裁判官にあたるかが全てで運が悪く変な裁判官にあたったら終わりだと思いました。
冤罪被害者はまさにその運が悪かった例でしょう。
それともう一つ、今回の羽賀被告の事件でわかったのは
警察の悪質な違法な取調べが今も続いていると言う事です。
取調べの時に机やいすをぶつけられたり、「このブタ野郎」と言ったりされたと言う事ですので、警察の「適正化」をするという事が実はうそだったとわかりました。
大至急、取調べを可視化するべきです。
いやー、報道されたとおりの被疑事実だとすると、あまりにも無理ありまくりです。
こんな理屈立てが通用するなら、骨董屋に限らずマンションだろうが高級腕時計だろうが、否、日用雑貨だって仕入原価がナンボで利益がナンボでいうことを買い手に明らかにしてないわけですし。プレミアム価格で取引されるようなレアモノみたいなのは、根こそぎ詐欺っちゅー話でしょうか。
報道どおりなら、起訴状を作成した検察官には無茶苦茶書いてるって自覚はなかったのかなぁ。
或いは事件化しちまった以上(しかもハガ氏もワタナベ氏も必ずしも素行が良いとは言えない方のようですし)無茶を承知でも公判請求せにゃ面子が立たんという思いでもあったのでしょうか。
この医療コンサルタント会社は02年に破産しているようですので、仮に詐欺になるとすれば被告が遠くない将来に破産することを事前に知りながら未公開株を高値で売りつけた、という筋書きになると思うのですが、それならそういう筋書きで裁判は進むでしょうから…
この事件、確か最初は「株式取引に係るトラブルで、暴力団幹部らとともに被害者に債権の放棄を迫った」恐喝事件だったと記憶しているのですが、いつの間に詐欺事件になったんですかね?
しかも共犯として一緒に逮捕された山口組系の暴力団幹部2名は恐喝未遂により有罪判決を受けているとのこと。
以下は憶測になりますが、本件捜査は大阪府警捜査第四課が行っていましたから、警察側の目的は「暴力団幹部とそのフロント企業を検挙し、山口組の資金調達活動に打撃を与える」だったと思われます。
で、実際に逮捕したものの・・・
検事「暴力団幹部2人はともかく、他の2人に関しては恐喝での公判維持は難しいですね。」
警察「そうですか(不起訴かいな、しゃーないな。ヤクザ2人持っていけただけでもヨシとしよか)」
検事「被害者から聴取しましたが、Hの株取引は詐欺に当たると言えませんかね?」
警察「はぁ?」
検事「取引そのものが詐欺なら、後の恐喝も立てやすいでしょう。これで行きましょう。」
警察「ちょっ・・・待っ・・・」
みたいなやり取りがあったんじゃないかと想像してしまいます。
>それならそういう筋書きで裁判は進むでしょうから…
そうですね。
それなら検察官がそういう筋書きで裁判を始めなければいけません。
つまり、起訴状にそういう筋書きを書かなければいけません。
最初は別の筋書きでも途中で変えることは可能ですが、最後まで変えたようには見えませんね。
追記しました。
原告側が羽賀研二被告側の悪知恵にやり込まれましたね。
羽賀研二被告のやり方の汚さはプロの詐欺師レベルだと思います。
ちょうどいいところで羽賀の知人である歯医者が登場し証言。
原告が紙屑の元値を知っていたのに買った?????
ったく誰が3倍の値をふっかけられて喜んで買うんだよ!
紙くずを3億円で買わされるような理由があったんじゃないの?
裁判所は、羽賀被告の知人である歯科医の証言が信用できると判断しています。
その判断は、それなりの重みを持つものだと思います。