検察による捏造事件 『いったい誰を幸せにする捜査なのですか』草薙厚子(試稿錯誤)
ブログ主は法律家ではないようですが、草薙厚子氏の著作に付された弁護士の解説を引用ないし要約引用して、誤解を招きかねない記述がありました。
突込みどころは多数ありますが、ここでは告訴関係について少し書きます。
本件の犯罪は秘密漏示罪であり、親告罪です。
草薙氏の弁護士は、本件の少年と父親の告訴が捏造であると主張しています。
捏造ということは、少年および父親の意思に基づかない告訴である、と言いたいようです。
もし、本件の告訴が捏造である(疑いがある)ならば、起訴された鑑定医の弁護人が真っ先に捏造であると主張しているはずですが、そのような情報はありません。
草薙氏の弁護士は、どうやら告訴というのは捜査の前提条件であると考えている節がありますが、告訴は捜査の前提条件ではありません。
事案によっては(例えば強姦)、告訴がなければ捜査を控えるという取り扱いをする場合はありますが、理論上も実務上も告訴がなければ捜査をしてはいけないということはありません。
親告罪における告訴は(分かりやすく言いますが)、捜査の前提ではなく起訴の前提です。
本件では、草薙氏の著作に調書のコピーが引用されていたことから、裁判所や法務・検察が問題視し、鑑定医や草薙氏の秘密漏示罪の嫌疑が生じてきたことから、警察ないし検察が少年や父親に調書の流出の事実を教えて告訴を求めた、という経過は十分考えられます。
しかし、経過はともかく最終的に告訴が告訴人の意思に基づいている限り、捏造とは言えませんし、上記のような私の想像する経過が事実だったとしても、何ら批判や非難を受ける理由はありません。
当該エントリーの論調では、告訴人が自ら事実関係の調査をして自ら犯罪を認識して告訴しなけらばおかしい、と考えているようにも読めますが、そんなことは全くありません。
ブログ主の要約を引用します。
要約ですから、弁護士の真意が正確に反映しているかどうかはわかりません。
草薙氏の著作を読めばはっきりしますが、ブログ主も指摘しているように、値段が高いこともあり買う気はありません。
1 告訴意志 秘密漏示罪(刑法134条)は親告罪である。つまり、被告者の告訴がなければ検察官は公訴を提起できない。本件の場合、父親と少年が告訴人になっている。しかし、諸事実から判断してこの二人が告訴するなどありえないことなのだ。告訴意志がないのに、告訴状を有効とすれば今回のようにヤメケンが被害者名義を借用した告訴が世の中に溢れ、強制捜査が日常的に行われる社会になる、と清水弁護士は警告を発している。そうならないような仕組みに現在の法律はなっているのだ。
「しかし、諸事実から判断してこの二人が告訴するなどありえないことなのだ。」というのは全く理解不能です。
上述のとおりです。
2 告訴内容 告訴内容は、崎浜医師が調書を漏洩したといっているが、そもそも、調書の所在がこの二人に解っているわけがないし、調書は同医師だけでなく、捜査機関、家裁、弁護士ももっている。少年と父親が、どうして、崎浜医師が著者・草薙に閲覧させたと解るのか。
完全に的外れです。
警察等の捜査の結果、流出の経緯がわかればそれで何の問題もありません。
3 本の内容を知らずに告訴? 少年院にいる少年と家族は会話内容が制限される。『僕パパ』の記述内容について父と少年がハナシをし(告訴に至る)ことは考えられない。
ほんとに弁護士がこんなことを書いてるんでしょうか?
問題になっている事実は、草薙氏の著作の内容ではなく、鑑定医が調書を流出させたかどうか、させたのなら共犯者はいるのかどうかです。
4 検察と元検察官の<談合>による告訴受理 上記諸々の疑問を解消できる答えが一つだけある。 それは、この告訴が少年と父親から弁護士に持ち込まれたものではなく、告訴代理人である元検察官の弁護士らと奈良地検・大阪地検・大阪高検側が事件にすることを最初から仕組み、便宜上、少年と父親の名義を利用した、という構図だ。
単なる言いがかりです、とだけ言っておきます。

元検事さんは「起訴された鑑定医の弁護人が真っ先に捏造であると主張しているはずですが、そのような情報はありません。」と言っていますが、
元検事さん、本当に調べているの?
”弁護側は17日の尋問で告訴の経緯を示し、「司法当局からの働きかけによる告訴は意思を欠き、公訴権の乱用にあたる」として無罪の立証を目指す。”
と新聞にはなっていますよ。勉強したらいかが。
「捏造による告訴」
≠
「司法当局からの働きかけによる告訴」
おや、そんな報道があったんですか?
できればソースを示していただきたいところです。
しかし、ご指摘の弁護人の主張は、「告訴の捏造」を主張しているわけではないようですよ。
捏造というのはでっちあげということで偽造と同義だと思いますが、そうであるならば、親告罪における告訴の不存在を主張して端的に公訴棄却を主張するはずです。
公訴権の乱用(濫用)なんていう主張はしないはずです。
なぜなら、告訴が告訴人の意思に基づかないことを立証できればただちに公訴棄却ですが、公訴権乱用の主張は、主張自体として認められる可能性が低いからです。
弁護人が「司法当局からの働きかけによる告訴は意思を欠き、公訴権の乱用にあたる」と本当に主張しているのであれば、その論理が不明確です。
司法当局(警察または検察のことでしょうか)が働きかけたからといって、告訴意思を欠くことにはなりません。
端的なご説明です(^^)
「著者の見解」等により、草薙厚子氏が自分の都合の良いことを言いたい放題にする方であるということは、ブログ主も感じているようですが、それでもなお、検察および元検察官の陰謀によるねつ造という部分だけは信じるというのもおかしな話だと感じます。
ねつ造が事実では無かったとしても、草薙氏が告訴はねつ造であるという主張をするであろうということは、彼女の過去の言動より容易に想像されてしまうところであります。よって、ねつ造が事実であるか無いかに関わらず、彼女の主張は信じるに値しません。
ブログ主はこの事件以前から、検察および元検によるねつ造があると考えている方だったのではないかなぁ。そのために、草薙氏は信用できなくても、検察がねつ造すると言うことは信じられる、と感じてしまったのではないでしょうか。
「告訴のねつ造」・・・う~ん、イメージが湧きませんね。
ねつ造というからには、「実際には被害者が告訴していないのに捜査機関が告訴したように見せかける」って事なんでしょうけど、現実として不可能でしょう。
「被害者」が「告訴していない」あるいは「被害を受けたと思っていない」と一言言えば一巻の終わり、露見可能性のリスクがあまりにも高すぎます。
しっかしホントに「反権力愛好家」の皆さんは、権力側の陰謀とかねつ造が御好きなんですね。
その割には考察が粗雑なのは何故なんだろう?
>その論理が不明確です。
この報道が事実だと考えられるのは
(1) 新人弁護士が特殊な理屈を作成した(パクッた?w)
(2) 不勉強な記者が誤読曲解した(要約不相当で異議w)
というものではないかと思います。
満腔の禿同です。m(_ _)m
「実務を知らない」と言うと身も蓋もないので(^^;
想像力の貧困さでしょうか。
横レス失礼します。m(_ _)m
>「実務を知らない」と言うと身も蓋もないので(^^;
>想像力の貧困さでしょうか。
単に印象操作が下手杉ということかも(2ch風で
>「実務を知らない」
禿同!
頭の中だけで乏しく偏った知識の断片から想像しちゃうというか、自分勝手に思い込むからでショ。
社会経験が絶対的に足りない証拠だと思う。
不起訴になったのだから、教唆はなかったということだと思う。毎日新聞や朝日新聞が書いていたけれど、取材は正当だったと。もし、だましていたりしたのなら、起訴されるべきだ。草薙の「いったい誰を幸せにする捜査なのですか」を読んだが、あの取り調べ方は酷い。地検も自分たちの面子のために、この事件を創ったんだなあ。初めは、男女関係か金銭の授受で草薙を逮捕/起訴しようとしてたんだ。毎日新聞の西山事件と同じようにしようとしていた。あの中の蜂須賀という検事は何も知らずに草薙を取り調べている。まあ、肉体関係を提供したから教えろと迫ったか、金やるから見せろと迫ったかと思ったんだろうなあ。しかし、それは、全く出てこなかった。そのやり取りは可笑しいぜ。検事は独立していなければならいそうだが、蜂須賀氏は上のことをそのまま言っているからロボット検事と誰かが言っていたようだ。本でも草薙が不利益を全部被るから、私を起訴でも逮捕でもすればいいという旨を言っているが、それでも逮捕も起訴もしなかった。それより最後に検事が泣いてしまったのには拍手。
まあ、あれは、でたらめ捏造捜査と言われてもしょうがないね。司法界でもトンデモ捜査とレッテルを貼られているよ。それは、知っているでしょう?
最近のどの新聞でも、弁護側は控訴棄却で争うと書いている。から、面白くなりそうだ。
3点だけ指摘しておきます。
そうとは言えません。
草薙氏の行為に、講学上の教唆に該当する行為があったとしても、それが取材活動として行われたという面が否定できないとすると、検察としては慎重にならざるを得ません。
教唆はあったとしても、取材の自由との兼ね合いで起訴しないという判断はありえます。
私の知る限り、そういうレッテルが貼られているとは思えません。
公訴棄却論は主要な争点にはならないと思います。 個人的には、調書が医師としてその業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密に該当するか、のほうが悩ましいと思いますよ。「司法界」という言葉を「一部の弁護士」と言い換えるなら別かもしれませんけど。
草薙氏の著作の内容に関するものについては私自身は読んでいないので具体的な言及はできませんが、「見解」と同じノリで書いているのなら推して知るべしかな~、とは思います。
えー、本日の少年の父親に対する証人尋問で、本件告訴が全く正当なものであることが改めて証明されたわけですが、「検察による告訴のねつ造」を主張されていた反権力愛好家の皆さん、如何お過ごしでしょうか?
「本の題名、えげつない」長男の父親が証人出廷 奈良調書漏洩事件
「ここまで暴露されるとは」=放火殺人、少年の父-調書漏えい公判・奈良地裁
これで弁護側の公訴棄却を求める戦術が成功する可能性は、限りなくゼロに近づいたわけですが、次はどのような主張となるのでしょうか。
「父親は検察に買収されている!(検察に嘘を強要されている)」とかの新陰謀説が有力か?
>「父親は検察に買収されている!(検察に嘘を強要されている)」とかの新陰謀説が有力か?
それだろうと思います。
買収か,洗脳されたか,その両方かを言うんでしょうね。
どんなリスクだよ,それは,と思いますけどね。
非常に残念ですけど,固執した魂は,絶対に治りません。
「誰を幸せにする捜査なのですか」
に対して,
「誰を幸せにする出版なのですか」
という本を法務省が出せばいいと思うんですが,やはり税金の無駄遣いですね。
しかし「誰を~」の本を読んで,検事の言動がそのようなものだとかを信じる人って本当にいるんでしょうか。愕然とします。信じる根拠が知りたい。
http://www.asahi.com/national/update/1217/TKY200812170412.html
例えばこんな記事(殊にタイトルの付け方!)を見ると、どんな阿呆な主張であっても「表現の自由」「報道の自由」にこじつければ、大きく取り上げてくれるマスコミはあるのだろうな、と思います・・・・。
>どんな阿呆な主張であっても「表現の自由」「報道の自由」にこじつければ、大きく取り上げてくれるマスコミはあるのだろうな、と思います・・・・。
でも、本件の場合、普通のマスコミなら、「報道の自由」と彼女の「見解」が同じ土俵の上で議論されることを忌避すると思いますが・・・。
草薙氏をジャーナリストと思いこんでしまった鑑定医の軽率さも批判します
身を危険にさらすほどの社会正義が達成できるかどうかは、この自称”ジャーナリスト”の能力と信頼性に関わってくるのに、どうして信用してしまったのだろう???
『ジャーナリストの仕事が好きというよりも、ジャーナリストと呼ばれることが好きであるように感じました。』
『「報道の自由」を主張するからには、「商売」よりも「通報者、告発者、取材協力者」の保護を優先させなければなりません。』
『「真実かどうか?」ではなく、「売れるかどうか?」が行動基準のように思えます。』
http://homepage3.nifty.com/01/rouei.html
上記の指摘が草薙氏に当てはまる真実かどうかの判断は別として、こういう印象をもたれないように、報道人としての行動に自覚があるかどうか、報道に携わる人には考えてもらいたい
”他山の石”を伝える人は、”他山の石”から学ぶべき