全都道府県に死因究明センター設置を...法医学会が提言(2008年12月22日03時06分 読売新聞)
また、異状死を専門でない開業医らが診断している現状について、法医学や病理学の知識がある専門医が行うべきだとする。その上で、少なくとも120人の専門医と事務・検査職員720人が新たに必要になると試算している。
どの程度の予算が必要なのかも試算(または報道)してほしいところですが、日本という国はこの種の分野になかなか金を出さないところがあるように思います。
犯罪抑止力として大きな力になると思うのですが。
刑罰または重罰化による抑止力強化と言っても、犯罪が発覚しなければ効果がありません。
別に死刑でなくっても、殺人を犯せば必ず発覚するということになれば、相当の抑止力になると思います。
死因究明センター設置は、そのような効果をもたらすはずです。

なんか普通の人は殺人を犯せば必ず発覚すると思っているような気がします。
発覚しない場合もかなりあるということ自体を認識させちゃうニュースかなと思ったり。
うーん、うーん、提言の趣旨はお説ご尤もなんですが・・・
例えば、私が以前居住していた首都圏某県なんかの例だと、全県で4人しかいない司法解剖やる監察医の顔ぶれが、たしか十年かそれ以上にわたって変わってなかったんですよ。
県の予算の問題と言う以上に、募ってもなり手がないそうで。
数が足りないなら増やせばいいじゃん、と言うのは容易いのでしょうが、どうもお金の問題だけではないようで・・・
そこで『萌える監察医養成完全ガイド』を出版とか。
とてもいい制度だと思います。
ただこの医者不足のご時世に、専門医を120人揃えるというのは、幻暈がするような難事業のように思えます。
大学でも、法医、病理を専攻するMDは5年から10年に1人てのが相場ですから。PhDはそこそこ入って来るんですけどね。遺伝子解析の専門家とかは。
ですから少なくとも最初は実際には「専門」医ではなく、本職は他にあるけれど法医学、病理学もできる、という医者をリクルートしなきゃいけないんでしょう。
でも医者仕事の片手間にできる仕事じゃないよなあ。
ホントはMDじゃなくても、専門的な訓練を積んだPhDでOKってことに出来ればいいんですがね。きちんとした処遇をすれば、学者さんでも応募してくれると思います。
でもMDが反対するんだろうなあ。「生者を診ない者に死者は判らん!」とか言って。
いや、縄張り意識とかじゃなくて、純粋に、善意でそう思っちゃうんだよなあ、医者って。
でも、警察が熱心でないと、適当に処理されちゃったりするんじゃないかと。徳島での自衛官死亡が、自殺扱いになって、家族がマスコミに訴えて番組になったのもあったし。
なんとなく怪しい感じがするんだけど、確信が持てないと、転落みたいと警察官にいわれて、治療の甲斐なく死亡したときに、不自然かもとおもってもつい信じてしまってそのままということもあるしな〜。と、ひき逃げなんじゃと疑いつつも、警察官の報告を鵜呑みにしてしまったことを、時々くやんでいる自分がいる。
遺体を見るのは医師免許イラナイのでは? であれば遺体検屍のトレーニングをした夜勤の職員に見させておいて問題あるケースや判らないものだけを、翌日にでも日勤医師に見せるようにすれば法医医師養成にあっぷあっぷする必要性が少なくなると思います。それでもカネが必要ですねw
海堂尊先生の小説を地で行くような法医学会の提言ですね。
医師の年間人件費を平均2000万円、事務・検査職員を同じく600万円とすると、
2000(万円)×120(人)=24億円・人/年
600(万円)×720(人)=43億2千万円・人/年
合わせて67億円です。
国民一人当たり56円/年、世帯当たり130円/年、消費税で言うと、0.003%相当額です。
この他に中央官僚の大好きな箱物があります。
建設費だけで1箇所10億円で30年で建て替えるとすると、全国60箇所で年平均20億円かかります。これが最初の数年間は十数倍になります。
体表検視や解剖の経費と光熱費で10〜30億円ぐらいでしょうか?
総額120億円として、国民一人当たり100円/年、世帯当たり240円/年、消費税相当額で0.006%です。
海堂尊先生が小説で繰り返し必要性を述べているAiセンター設立に対して何も述べていませんねぇ。
あくまで小説ですが、素人からみると地で小説内容を信じたくなりますね。
日本法医学会のサイトにファイルがアップされています。
ttp://plaza.umin.ac.jp/legalmed/siinnkyuumei/teigen.pdf.pdf
これによると,16ページあたりに年間国民一人あたり200円とあり,20ページあたりには当面年間100億プラスアルファというような値が出ています。
法医の先生方は少なくとも今のところは画像診断が不得意なので、当然でしょう。
臨床研修で読影の経験があれば、そこそこは読めるようになってから法医に進んで来るでしょうから、今後は縄張りに入ってくるだろうと思います。
ただ、今の先生方にはその発想は無理だろうと思います。
ご教示ありがとうございます。
…ただ、この給料では人材確保は難しいというべきです。奥床しいのか、なんなのか…。
法医学を実際にされている方々から激しい反発がでることを
承知の上で書きますが、
生きている患者さんの診断や治療に直接関係してこない法医
学の分野に医師免許が必要なんでしょうか。
人間の体と病気について体系的に学んだ経験は必要でしょう
から、医学部での教育を受けておいたほうがいいのは確かだ
と思います。でも、医師免許まで必要なのかどうか。
医学部に入ったものの、自分は臨床には向いていないと悟っ
て臨床医学以外の道に進む方はそれなりの割合で出ます。そ
うした人の受け皿となっているのがいわゆる基礎医学の分野
なわけです。
臨床研修が必須化されて以降、医師免許はとっただけでは使
い物にならなくなっています。2年間の臨床研修を修了しな
ければならないわけですね。
基礎医学の分野では、ペーパーテストである医師免許をとっ
てすぐに基礎医学の道に進んで研究生活に入る、という道を
とる人がかなりいました。でも、現在では医師として臨床研
修を受けなければならない。自分が臨床に向いていないこと
を悟った医学部出身者にとっては非常に辛い道なわけです。
法医学の分野で医師免許が必要ないことにすれば、こうした
方々の受け皿になって法医学の道に進む人が大きく増えるの
ではないかと考えます。
もちろん、法医学の現在の問題点、大学からの研究費はどん
どん減り、法医学の鑑定を依頼する捜査機関からはろくに費
用が払われない、という点は改善する必要があります。
以前法医学会の理事長だか理事だかが(診療関連死に関する話ではなかったかと思いますが)テレビのインタビュー(かなにか)で言っていたのを思い出しました。
「死因究明が「医療」の一部であるということ自体,行政や国民だけでなく,医師の間でも理解がいきわたっていない。病理解剖だって公的な手当てはされていない。実際の監察医の仕事の内容など臨床医学と表裏一体をなすものなのだから,学会としてその辺の理解を求める活動が必要だ」というような話だったと思います。
難しいですね。
すみません。ここに「医療」の問題を持ち込むのはルール違反でしょうか。でしたら,上のコメントを適当に処理して下されば幸甚です>管理人殿
遺体解剖には医師免許、および解剖に関する資格が必要です。それ以外のことは警察の鑑識の方でもやっておられるので不要かと。
》ホントはMDじゃなくても、専門的な訓練を積んだPhDでOKってことに出来ればいいんですがね。きちんとした処遇をすれば、学者さんでも応募してくれると思います。
でもMDが反対するんだろうなあ。「生者を診ない者に死者は判らん!」とか言って。
いや,専任医師120人というのは,検案ではなくて,確実に行政解剖を行うのに必要な人数です。
人口100万人あたり検案が必要となる異状死が年間約1,250件とされていますので,その10%を行政解剖するとしても,ひとりの専任医師が年125体の解剖を行うことになります。10%は控えめな数字で,東京都監察医務院の異状死の解剖率が約20%ですし(監察医としてのわたしの解剖要請率もそれくらいです),兵庫県監察医事務所では解剖率50%以上ですから,もっと必要かもしれないくらいです。“専門的な訓練を積んだPhD”の職とするのは無理です。
そもそも,アルゴン金さんは,ご本人が医師であるなら,他科の専門性を軽んじていますし,医師でないなら,医学そのものをなめています。
死体検案はやはり医学を修めないと無理です。さらに解剖をした上で最終的な診断を下すには,法医学の専門的な知識は不可欠です。
仕事がら,何人ものPhDを知っています。しかし,彼らの多くは,DNAや薬毒物等の専門家であり,彼らが死体検案を行うには,やはり,医学教育を受けて貰わなければ,必要な知識に達し得ないでしょう。いや,そういうトレーニングを受ければ能力的には十分なひとたちですが,だいたい彼らはそういう方向には関心がなかったりします。「医学部に行こうと思えばいけたけど,医者になろうとは思わなかったし,思っていない」といったところです。
カツビンさんへ
Autopsy Imaging はあくまで補助診断です。
死体のCT画像は,血液就下やガス発生等でしばしば生体とは異なる所見を呈します。 死後CT画像の所見を鵜呑みにすると思わぬ誤診にいたる危険があることは法医学会等でいくつも発表されています。
AIで鑑別診断をあげて解剖するというのが,解剖の精度をあげるためにも正しい使い方でしょう。
今回の「提言(案)」でもそういう方向での1項があります。
No.13 匿名希望 さんへ
臨床医として,法医学の研究者として,それぞれ10年近い経歴になってしまった医療集中部watcherとしては,死体をみる「臨床法医学」には医師の免許と臨床医としての知識が必要だと思っています。
死者は生者の生活の延長にあります。
死体の検案といっても,実務上は生前の病歴を検討したり,CTを読影したり,家族から話を聴いたり,主治医から説明を受けたり,ときには主治医とディスカッションしたりと,そのひとが生きていたときの情報が診断のために重要な所見になります。
そういう情報・所見を消化・統合して死因を判断するには,臨床の知識は重要です。
わたしの臨床医としての経験・知識は,しばしば他大学の法医学の教授から羨ましがられます(ちょっと自慢)。いや,最初っから20年,法医学にいれば今頃わたしも法医学教授になれていたはずですが(めんどくさくて教授をやりたいとはおもわないのですが)。 ですので,臨床研修は法医学医師にとっても必須だと思っています。
というか,とりあえずベッドサイドをこなせる社会性がないと社会医学である法医学はきついです。
No.8 rijin さんへ
東京都23区内,人口約800万人を対象とする東京都監察医務院(年間約13,000件の検案と約2,500件の行政解剖を行っている)の年間予算は人件費を除いてやく5億円,人件費を含めて約10億円といわれています。
その東京都が新東京銀行に追加投入した税金は400億円でした。
ネットでざっと調べたところ,高速道路や新幹線の建設コストは1kmあたり50億円です。
それぞれ1km建設を諦めればすぐに100億円浮きます。
自衛隊の主力戦闘機F-15の価格は約3,000万ドル=27億円,護衛艦の建造費が1,000億円。
国民医療費は年間約33兆円。その0.1%だって,330億円です。
この国は今まで死因究明にお金をかけなさすぎました。
もはや法医学者の数は繁殖限界を切っています(つまり,次代を育てる,教育できるスタッフさえ充分にいないのが現状です)。これから多少お金を投入して,ポストを増やしても,スタッフ数の拡大再生産は望めないと覚悟,理解しておくのが,冷静な判断です。
私は法医学の分野に800億程度投じても少ないかなと思っています。ただ、少ないお金しか掛けてこなかった理由も分かるのです。
国民が、死因究明にあまりにも関心が無さ過ぎたのが問題だと思います。司法解剖に関心があるのはあくまでも警察だけで、司法解剖の予算には数十億程度しか使ってないと思いますが、それでも警察庁刑事部の予算をかなり圧迫していると思います。
この問題に関しては国の問題ではなく、国民の問題だと思います。
基礎医学を医学部不適格者のすくつのように書かれるのはどうかと。数百人に一人くらいは「研究が好きだから」基礎をやりたいという変態がいるものでして、現在の研修制度になった後で、研修すっ飛ばしていきなり研究室に入っちゃったマニアも知っています(最早アカデミアは国から見捨てられた斜陽産業なのだから、潰しが効くようにせめて研修だけはしとかないとまずいのじゃないかと諭したのですがねえ)。
それに、医師免ないし医学士であることを条件にしとかないと、生物系のポスドクの草狩り場になりますよ。彼らは優秀だけれど、それなりの医学教育が必要だとしたら(必要だと思いますけどねえ)、結局医学生を育てるのと同じくらいのコストがかかってしまうのでは。
>そもそも,アルゴン金さんは,ご本人が医師であるなら,他科の専門性を軽んじていますし,医師でないなら,医学そのものをなめています。
はいはい。そう言われれば他科の専門性を軽んじているし、医学をなめているのは事実です。ただこの事案は「専門家に任せておいておくにはあまりに重大な問題」なんだろうなあと思います。
>最初っから20年,法医学にいれば今頃わたしも法医学教授になれていたはずです
大変にお羨ましいご才能と存じます。
残念なことに99%以上の医者はあなたほどの才能を持ち合わせていません。
そういう医者が片手間でやる検死でいいのかしら。
ちなみに「できる」医者の多くは、本業で忙殺されていますよね。
片手間でも検死のバイトが出来るのは(あなたを除いて)「できる」医者じゃなかったりします。
それよかある程度オツムがよくて法医学の勉強をして訓練を受けたPhDの方がましなような気がしますね。しかも専任となってもMDよか圧倒的に安い給料で済む。
こりゃ理想論じゃなくて現実論の話。
>訓練を受けたPhDの方がましなような気がします
なんで、そんな満足な訓練が可能という前提をアプリオリに肯定するのでしょうか。
法医学者も育てられないという現状なのに。
産科医がいないから助産師を使えだの
麻酔科医がいないので麻酔看護師をetc。
> なんで、そんな満足な訓練が可能という前提をアプリオリに肯定するのでしょうか(No.24 ssd666さま)
満足な訓練まではできないことを前提として、低レベルの準法医であっても、
全く訓練されていない医師免許保有者よりは、マシだという考え方でしょう。
それによって、実際上、今より悪いことが起こらなければヨシ。
「産科医がいないから助産師を使え」という主張とは同列に論じられないと思います。
臨床医の訓練不足は、生きている人を殺すことになるが、
解剖の仕方がへたくそでも、死体はそれ以上、死にはしない。
鑑識眼が劣るために他殺体を自然死と見誤っても、死因不明で殺人犯が野放しになっている今の状況と、変わりない。
逆のケース、つまり自然死を他殺体と見誤った場合が問題で、
間違いで殺人罪に問われる人が出ないとも限りませんが、
優秀な日本の裁判所と刑事弁護人が、真相を見抜いて冤罪を防ぐでしょう!?
何人かの法医の先生の司法解剖を見ましたが、この先生は荒っぽいな、と思った先生もいました。
そう見えただけかも知れませんが。
YUNYUN先生
>臨床医の訓練不足は、生きている人を殺すことになるが、
>解剖の仕方がへたくそでも、死体はそれ以上、死にはしない。
解剖の補助だけなら、臨床検査技師でも可能です。
問題は、解剖とは診断と表裏一体で行わない限り何の意味もないということです。
死体だからOKということにはなりません。
いい加減な解剖の結果、医療過誤認定されたり、冤罪が発生するのであれば、むしろ社会悪です
>優秀な日本の裁判所と刑事弁護人が、真相を見抜いて冤罪を防ぐでしょう!?
インチキ鑑定書について裁判所・検察が、異議を挟めるとは思いません。
そのインチキが自分達に都合が良いものであれば、ことさら御用インチキ鑑定屋を雇うことにするでしょう。
モトケン先生
>何人かの法医の先生の司法解剖を見ましたが、この先生は荒っぽいな、と思った先生もいました。
人材不足に加えて、低コスト、短時間操業を已む無くされているのでしょう。
早い・安い・ウマいの3拍子は、競争があればこそで、法医学分野のように人材不足で競争がない社会では、3拍子は望めません。二拍子揃うだけで僥倖としなければならないでしょう
通常の司法解剖や行政解剖を実施するために潤沢な予算をつけるような国ではありません。
事故調に幻想を抱く医療過誤被害を叫ぶ人たちも、本音は自分達が取っぱぐれないことを願うだけで、医療危険の公平な社会負担については無関心です
法医学に憧れる人が出るくらいのご時世にして欲しいものですし、本当に行政が必要と考えるなら医師免許を持つ厚生技官を幅広く採用して、法医学者として養成すれば良かろうに。
反発がでることは覚悟でしたけど、やっぱり、ですね (苦笑
まずは現状把握です。私が知っているある国立大学の法医学
教室では、スタッフ名簿を検索すると(最近は氏名と性別を
入れるだけで医師免許の有無が検索できます)教授だけが医
師免許所有者でした。
つまり、次代の法医学のスタッフを育成するということが全
くできていないことを意味します。そして、恐らくはその県
の実質的な解剖業務のかなりを医師免許を保有していないス
タッフが行っている(もちろん、最終的な診断の責任は医師
免許を保有している教授が行っているのでしょう)というこ
とを意味します。
司法解剖は、実際の臨床医学とはちがってリアルタイムでの
対応は要求されません。仮に、医師免許を保有していない人
が担当したとしても、きちんとした資料(各種標本、写真、
などなど)さえ残しておけば、あとで死因の診断の是非を検
討することも可能です。
死亡原因の究明を今よりも多数行うとすれば、担当する法医
学者の不足は目に見えています。何らかの理由(裁判で問題
になったなど)がある場合に、医師免許を持ったきちんとし
た有資格者が再検討できる体制さえ作れれば、医師免許を持
たない方をトレーニングして司法解剖の現場に立っていたい
ても比較的問題はおきないんじゃないか、ということです。
リスクのある妊婦さんを助産師さんが担当したり、全身麻酔
を看護師さんが担当するのよりは「医師免許保有者」の有効
活用という意味ではいいのではないかと。
司法解剖の訴訟上の性格は鑑定です。
鑑定というのは専門家の判断です。
つまり、権威というのが大事になってきます。
権威と言っても医師免許が不可欠ではないと思いますが、それなりの資格とか地位のない人の司法解剖は、司法解剖による判断(死因など)を争う側(多くは弁護側になると思いますが)から権威のなさを攻撃される可能性が高くなると思います。
臨床検査技師を専攻している学生です。法医学や死因究明に携わる職に就きたいのですが、どんな進路があるのでしょうか・・・