二〇〇六年、県北で起きた強姦事件で、被害女性が告訴を取り消そうとしていたにもかかわらず宇都宮地検の検察官が起訴、宇都宮地裁は先月、判決公判の中で「告訴人の意思を踏みにじり親告罪の起訴として不相当。強く反省を求める」と異例の勧告をしていたことが、二十四日までに分かった。被害者の真意をくみ取ることよりも、凶悪事件の処理に固執した検察側の判断を「勇み足」と指摘、事件捜査の在り方に一石を投じた。
▽警官通じ説得発生直後、女性の処罰感情は強かったが、弁護士らに勧められ示談と告訴取り消しを決めた。被告の弁護人から示談の予定を聞いた検察官は同二十四日、管轄署の男性警部補に「起訴するのに示談はまずい。きょうは示談しないよう連絡してほしい」と依頼した。
被告人に反省の念が薄く、こりゃ間違いなく別の女性に対して再犯の強姦事件を起こすな、というような強い心証があれば、被害者を説得するのもありかな、と思いますが、しかしそうであるならば、検事は自らの心証に基づいて検事自らが被害者を説得すべきです。
警察に指示して説得させるなんてことはすべきではありません。
それでは被害者の真意がわからないではないですか。
そんなことをしているから公判でもめるんです。
もっとも、弁護士としては示談交渉の努力をぶち壊すのかと抗議したいところですが、そこは、検事と弁護士の綱引きである程度はやむを得ないかと思います。
しかし、繰り返しますが、犯人に高度の再犯の恐れがある場合限定の話であり、原則は、親告罪として被害者の意思を尊重すべきものと思います。
最近の検事は、下から上まで起訴にこだわりすぎなのではなかろうか。

親告罪の場合、弁護士が被害者側に対して、執拗に示談と被害申告の取り下げを迫り、被害者が示談に応じてしまうという事例はよくあります。(公妨と器物損壊で警察にも示談を求めてきた時には笑いましたが)
中には「あんたはそこまでして刑務所にぶち込ませたいのか」などと恫喝したり、暗に被告人の報復を仄めかしたりするような悪質な例も有りますから、被害申告の取り下げが本当に真意に基づくものであるかを確かめる必要は十分にあると思います。
ただ強姦事件の場合などは、被害者に真意を問うたり、翻意を説得したりするのは、被害者支援的な観点から、信頼関係が出来ている警察官に任せたいと思う検事さんの気持ちは分からなくもありませんがね。
本件で宇都宮地検の検事さんがそこまで考えていたかどうかは分かりませんが。
>親告罪の場合、弁護士が被害者側に対して、執拗に示談と被害申告の取り下げを迫り、被害者が示談に応じてしまうという事例はよくあります。
被害者との示談は弁護士としての力量が表れる場面です。
下手に「執拗に」迫りますと被害感情を悪化させるおそれがありますので、説得というのは執拗に迫ればいいってもんじゃありません。
>被害申告の取り下げが本当に真意に基づくものであるかを確かめる必要は十分にあると思います。
本件は取り下げる前の段階の話ですよね。
取り下げがなければ起訴するという状況において、被害感情(告訴の意思)がぶれているのであれば、公判維持の責任を負う検事が自ら確認すべきです。
検事も当然被害者を調べてますから、それで信頼関係が築けてないのであれば、検事としての力量が問われます。
検事の中には、金曜起訴予定のところを、示談の可能性があるということで、日曜日まで待ってくれて日曜日に出勤してくれた検事がいましたけどね。
これって結局、懲役3年の有罪判決が出てるんですよね。
とすると、起訴したのは正解とも思える。
また、被害者が弁護側の証人になってるんだから、示談を強要されたわけでもなさそう。
情報不足で分かりません。
(批判を承知であえて言いますが、実際には合意があった?)
のであれば、無罪になっているはずです。
なぜ、そう思われたのでしょう?
…個人的には何か引っ掛かるんですよね、こういうのって。
以下友人(非医師)のメールより引用
女房との会話;
赤ひげって買って読んだんだけどなかなか面白かったぞ。読んでみろ。
『立派なお医者さんの話なんですよね』
結構ヤクザな面もあるがまあそうだな。
『貧乏人相手だったらお金じゃなくて現物支給でも診察してあげるとか』
そりゃ映画のほうかな。
『立派なのはいいけど患者とか周りの人が医師にそういうのを求めすぎたらだめですよね』
うん。
『アタリマエじゃないから立派なのにアタリマエみたいに要求してたらだめですよ』
検事の日曜日出勤は、赤ひげほどには偉くないと思います。
弁護士だって、土曜日曜に当番弁護に当たることがあります。
刑事事件は休日にも起こるのだから、対処する側も「日曜だから」とは言っていられません。
刑事事件に関わったことがある弁護士で休日を犠牲にしたことがないという人はいないんじゃないかと思います。
検事はどうなのか私は知らなかったけど、だから示談可能性で日曜日出勤と聞いても驚きはせず
丁寧な仕事をする人なのだな
と、思ったくらいでした。
赤ひげになることを要求するのはやりすぎであっても、
丁寧な仕事を心がけることを要求することはやりすぎではないと思います。
ただ、医師にしろ法曹にしろ、休日出勤や残業・夜勤で過酷な勤務状態となり、過労からくる回復不能な損傷を身体に負わないことを願います。困るのは自分自身より家族だからです。
過労死された全ての方に合掌。
そんな事は一労働者たる検事の知ったことではありません。なお、労働者の分際で自主的に出勤しているのだから…、とかおっしゃりやがる方は資本家の手先のおフェラ豚です。
相応の報酬なしに丁寧な仕事を心がけることを要求するのは赤ひげ強要と同じです。
*検事の休日手当てはン十万円、とかなのであれば謝りますw。
知り合いの検事さんに聞いた話では
(1) 採用と同時に管理職扱いなので退官まで残業代はゼロの通知が採用辞令といっしょにきた
(2) 土日祝日出勤しても振替休日が日数分もらえるだけ
要するに正規時間以外に出勤しても金銭的見返りは全くないそうです。
これは裁判官も同じだとか。
なるほど、検事は労働者であり、弁護士は個人事業者だから
日曜出勤の重みが違うわけですか。
検事の仕事は単なる労働力の提供であって、委任的性質を持たないと言っている感じで、
何のための司法試験だという気もしますが、
まあ、私は、検事のお仕事についてあまり知らないので、
これ以上は言いません。
性犯罪の示談の可能性があるなら、告訴意思を確実に確かめるべきであり、その必要性は、休日休む利益に勝る
という考え方は、いわばプロとしての矜恃のあり方を示すものです。
プロとしての矜恃を持たなくても良いのなら、
検事さん達もハードルが下がるので
結構なことかとw
確かにご指摘のような、強引な示談交渉を行う弁護士もいますが、自分の知っている範囲では、「そこまでしてまで」示談したいと考えている人は少ないですね。
私なども、一時期、いわゆる痴漢や買春の弁護が続いたことがあって、被害者と示談するときも「示談が嫌ならしなくてもいいですよ」と何度も説明してから示談してもらってます。恫喝やお礼参りのほのめかしなど論外です。
もちろん、感熱紙(刑)様のご経験を否定するものではありません。ただ、なんか刑事ドラマで出てくる(正義である)刑事と敵対する弁護士みたいで、そのような人ばかりでないことを知って頂くためにお話ししました。
質問なんですが、買春の弁護においても、被害者との示談って有用なんでしょうか?
確かに児ポ法では児童が被害者という建前ですが、
痴漢と違って、両者の合意があり、当の児童に「被害者」の意識が薄いことから、示談のやりようがないし、
(もし少女が被害者意識を持つとしたら、それはむしろお代を全額ちゃんと支払ってもらえなかった場合であり、示談金は売春代金支払いという意味を持つことになる)
検察官としても起訴において、示談の有無を重要な要素と考えているのかが疑問なのですが。
それは弁護士奥村先生に聞くとよいでしょう。
それにあまりにスレチだと思います。ご検討ください。
ああ、すみません。
前から知りたかったので、つい書き込んでしまいました。
ご理解を感謝します。m(_ _)m
>質問なんですが、買春の弁護においても、被害者との示談って有用なんでしょうか?
どうなんでしょうね。
私も、ピンとこないところがあります。
未成年者の売春というのはそれ自体問題行動ですから止めさせなければいけないわけですが、そういう未成年者に対して「被害弁償」をする、つまり金を渡すということは、問題行動を助長することになりはしないかという懸念はあります。
>検察官としても起訴において、示談の有無を重要な要素と考えているのかが疑問なのですが。
私ならあまり重視しないと思います。
今の検事はわからないところがあります(^^;
どうもありがとうございます。
えっと・・・
なんか、すみませんでしたm(_ _)m
親告罪において、示談成立による被害申告の取り下げを求めることが、被疑者にとって最適な弁護活動であることは十分理解していますし、ほとんどの弁護士の方々が真摯に活動をされていることも承知しております。
その点について、私の配慮不足からnuki先生が不愉快な思いをされたのであれば、謝罪させていただきます。
しかしながら、性犯罪、こと強姦事件においては、被害者は非常に不安定な精神状態に置かれています。
被疑者側の代理人である弁護士は、被害者からしてみれば「犯人の意志を代弁している」存在と見えてしまい、その接触の要望にすら極端な拒否反応をを示すことも多いのです。
そのような状態で示談や被害申告の取り下げを求められるということは、被害者からしてみれば苦悩して被害申告をした自分の行動を否定されたに等しいショックを受けるのだと聞いています。
そして悩み抜いた結果「この状態から逃避して忘れたい」という消極的理由で、望まぬ示談に応じる事も少なくないといいます。
もちろん先生方の弁護活動を否定するつもりはないのですが、個人的には、強姦事件における被害者への示談の申し入れの際には、より慎重なご配慮を頂きたいと思っております。
すっかり出遅れた上、スレチもいいところですが個人的にとても捨て置けないのでご容赦願います。
No.9 ハスカップ様、
法務省自らしょってっから労働基準法違反の強要ですか…。バイト先の刑務官もサービス残業三昧だし終わってますなあ。
サービス残業は、労働力と時間の窃盗であり、搾取です。法曹のトップともあろうお方がそんな基本的な事をわきまえてないなんて恥ずかしくないんでしょうか。
No.10 白片吟K氏様、
労働力と時間の窃盗、搾取の正当化のためでない事だけは確かですね。むしろそんな特殊技能者から搾取しようなんて思いあがりも甚だしい。<おめおめ搾取される方の奴隷根性っぷりも大概ですが
ああ、念のために言っておきますが私は単なる叛乱奴隷で法曹ではありませんので。
法曹のブログでおこがましいのですが、
労働基準法
第五条 使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。
職業的倫理観や義務感を過度に強調して労働を強いることは、この条文の「精神の自由を不当に拘束」に該当するというのが法令解釈上の通説ですが…。
ちなみに、この労基法第5条は奴隷的拘束からの自由を謳った憲法第18条を具体化した条文で、労働諸法令の根幹とも言うべき最も重要な条文です。
労基法の中では一番罰則が重くて最高刑は懲役10年以下となっています。この第5条以外の労基法違反は最高刑が懲役1年以下ですから、いかにこの第5条の規定を重く見て労基法を立法しているか明らかだと思います。
だいたいプロたるもの、正当な報酬なしで働いてはいけません。ましてや法律のプロをや。民に示しがつかんでしょうが。
以下、脱線失礼申し上げます。m(__)m
えっと検事さんは、行政権に属する一般職の国家公務員さんでしたっけ?国家公務員法第2条を読む限り一般職だろうと想像しているのですが。
であれば、国家公務員法附則(原始附則)第16条の規定があるので、労働基準法は無いのと同じ。というのが現場の実情でしょうね。
----
国家公務員法原始附則(抄)
第16条 労働組合法(昭和24年法律第174号)、労働関係調整法(昭和21年法律第25号)、労働基準法(昭和22年法律第49号)、船員法(昭和22年法律第100号)、最低賃金法(昭和34年法律第137号)、じん肺法(昭和35年法律第30号)、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)及び船員災害防止活動の促進に関する法律(昭和42年法律第61号)並びにこれらの法律に基いて発せられる命令は、第2条の一般職に属する職員には、これを適用しない。
>法務省自らしょってっから労働基準法違反の強要
そもそも「検察官の俸給等に関する法律」第1条但し書きで「ただし、俸給の特別調整額、超過勤務手当、休日給、夜勤手当及び宿日直手当は、これを支給しない。」と明示されておりますので、払いたくても払えません。悪しからず(^^)
> No.21 じじい 様
検察官の俸給って、特別法(検察官の俸給等に関する法律)があったんですね。(._.) φ メモメモ
私は、てっきり、「一般職の職員の給与に関する法律」の公安職俸給表が適用になると思ってました。(恥
それにしても、そもそも超過勤務手当の支給という概念が存在しないとは、ちょっと驚きました。先日の私の投稿で触れた国家公務員法の規定がある限り、法律の上では問題があるとは直ちに断定できないのでしょうね。
勉強になりました。ありがとうございました。ペコリ。
…憲法違反だァ!!!!!!
>…憲法違反だァ!!!!!!
検察官の俸給等に関する法律での基本的な考え方は、プロ野球の選手が個人事業主でありながら、労働者性を認められて労働組合を組織しているように、検察官は個人事業主的労働者という捉え方なんでしょうね。
半分労働者だから「業務報酬」とか「契約金」ではなく「俸給」を支給するが、半分個人事業主だから「超過勤務手当、休日給、夜勤手当及び宿日直手当は、これを支給しない」となるのでしょう。
なお労基法41条で管理監督の地位にある労働者は、休日・時間外労働の割増賃金は適用されませんが、深夜勤での割増賃金は支給しなければなりません。検察官は徹夜で仕事をしても夜勤手当が貰えないということは、労基法上は労働者ではなく使用者(経営者)という括り方であって、個人事業主という性格付けとなりますね。この辺もナイターの試合が午後10時(労基法37条で深夜の割増賃金が必要となる時刻)を過ぎても、一切の手当が支払われないプロ野球の選手と良く似ています。
検察官は労働形態として非常に面白い形態です。
-- No.24 法務業の末席を拝読しての感想
あくまで個人的感想としては、検事という職責について法律の文言を読む限り「(広義の)行政職員にあって、特別職と一般職の中間に位置する一般職」という感じに受け止められます。
職責自体が、行政権に属しながらも司法権との親和性が高いという、行政権と司法権の中間に位置するような部分があるので、立法当時に色々な議論があったのだろうと思います。
そう言う意味では、独任制の官庁である事もそうですし、(悪い意味でなくて)色々な側面から独特な位置づけという事になるのでしょうね。と思いました。
----------
本題である事案について私見を申し述べさせていただくなら、今回の担当検事氏の手法についてはどうなのかなぁ?と思います。併せて感熱紙(刑)様が懸念されている部分については、ご見解に非常に賛同できます。この点については素人である私でも、事案毎に事情が異なるとはいえ、難しい問題だろうと想像がつきます。脱線しまくったので、本題について一言。m(__)m
いえいえ、不愉快な思いをしたのではありません。むしろ感熱紙様のご経験されたような、強引な示談交渉を行う弁護士に対し眉をひそめることもありますし、性犯罪について格別な配慮がひつようなことはおっしゃるとおりだと思います。
前回の投稿の趣旨は、「強引な示談」が(少なくとも自分の周りでは)主流ではないですよ、ということを言いたかっただけです。
言葉足らずで申し訳ありません。